アンモナイト類     画像をクリックすると拡大写真を表示します。

ゴードリセラス
Gaudryceras izumiense

和泉山脈を代表するアンモナイトです。 殻表は沢山の細い肋と規則的な太い主肋で装飾されています。成体になると間隔の狭い数本の主肋が 現れます。稀に数センチの幼殻も見つかりますが、たいていは25cm前後の大きさがあります。

ネオフィロセラス
Neophylloceras sp.

ヘソは狭く、殻表には多数の直線状の細い肋があります。ゴードリセラスやパキディスカス に比べると産出はまれです。

パキディスカス
Pachydiscus sp.

貝塚市の産地で見つかる大型のPachydiscusの大半は、P. flexuosus あるいはP. gracilisとされています。 殻表の装飾は見られません。幼殻の観察ができないとこれらの種を区別することはできません。

パキディスカス
Pachydiscus aff. flexuosus

この種は北海道から最初に記載されたものです。成殻では肋が見られませんが、 初中期の殻には弱いS字型の肋がみられます。この標本は内巻きに弱い肋が 見られたのでflexuosusと判断しました(違っているかも知れませんが)。

パキディスカス
Pachydiscus sp.

阪南市の産地では、淡路島産と同じパキディスカスの仲間が産出します。P. awajiensisやP. subcompressusなどですが、 何とも判断できないのでsp.としました。

パキディスカス
Pachydiscus awajiensis

強い肋を持つパキディスカスの仲間です。以前、高速道路の建設工事に伴って沢山産出したことがありましたが、 今では採ることが難しくなりました。

ディプロモセラス
Diplomoceras sp.

U字型をした異常巻きアンモナイトです。産出は大変まれですが、和泉山脈から見つかるものは 他の産地のものに比べて異常に大きいのが特徴です。しかし、長いものはなかなか得にくく、 通常は短い破片として見つかります。

バキュリテス
Baculites regina

バキュリティスは棒状の異常巻きアンモナイトです。 4〜5センチ程度の長さの破片として産出するのが普通です。

ゾレノセラス
Solenoceras cf. texanum

「つ」字型をした小型のアンモナイトです。和泉山脈ではほとんど産出しませんが、 淡路島からは比較的よく見つかります。

ノストセラス
Nostceras cf. hetonaiense

淡路島洲本市の産地から見つかるノストセラスです。北海道から産出するものと同じと考えられています。 2列のトゲを持ち、住房部がU字形に垂れ下がります。

ノストセラス
Nostceras sp.

和泉山脈からは、淡路島とは異なる大型のノストセラスが見つかります。産出は非常に稀です。

プラビトセラス
Plavitoceras sigmoidale

和泉層群固有の種と考えられていましたが、近年北海道からも産出の報告があります。最初は塔状に小さく巻き、その後平面に巻いた後、 最後に反対方向に巻き始めS字型となります。 淡路島と香川県の限られた地層で産出します。

ディディモセラス
Didymoceras awajiense

プラビトセラスとともに淡路島を代表するアンモナイトです。塔状に巻いた後、最後に住房部 がU字型に垂れ下がります。プラビトセラスと同様に2列のイボを持ちます。香川県や和歌山県でも産出します。

パタジオサイテス
Patagiosites sp.

明瞭なくびれを持つアンモナイトで、和泉層群では比較的レアなものです。 この仲間は北海道でも産出します。

属種不明

和泉山脈東部から出るアンモナイトは種類が限られますが、阪南市の産地はいろいろな種類が出るようです。 同定できずに困っているものを集めてみました。