【投稿者:高やん (壁紙のエイリアンも高やん作です)】

「銚子で見つけたエイリアン?の化石」

 2000年、4月22日に銚子の長崎鼻に採集に行った。成果は散々であったが、一つだけ骨のような形を した妙なものを採集した。砕いた名洗層の礫岩の砂利をフルイにかけていた中から出てきたものであるが、 現生の貝殻片なども混じっており、第3紀由来のものとは断言はできない。洗い出された白亜紀の化石の 可能性も否定できない。最初は穴の部分に泥が詰まっていたので、形状から魚骨、多分椎骨あたりだろう と考えていた。
 この標本は採集時、ビニール袋に入れたつもりだったが、同行した人達に見せようとしたら見当たらない。 落としてしまったのかと忘れていたが、しばらくしてリュックの底から出てきたのできれいにブラシで洗った所、 非常に奇妙なものというのがわかった。上面には2列、というか中央の盛り上がりをぐるっと囲むようにして 穴が開いている。爪でこすっても傷はつかず、かなり固くしっかりしている。

Fig.1
上から撮影。横幅約9mm。
ほぼ楕円形で周りにバラの刺のような突起がある。

Fig.2
横から撮影。高さ約4mm。台形に近い。
盛り上がりの下部の部分に穴が開いている。
その両端分にはイボ状の突起物がある。
(Fig.1の小さく穴が開いている部分)
これから判断して、穴はこの突起物が抜けた跡ではないかと思う。
そしてその突起物は中空になっている。

Fig.3
斜め上から撮影。
バラの刺のような突起は斜め上に向かって伸びている。

Fig.4
下面(裏側)から撮影。
かなり凹んでおり、椎骨に感じは近い。


 それにしても不思議なのは、バラ状の刺といい、穴といい、この物体は対象的でないことだ。骨にしては 穴が開いていることといい、奇妙である。他に考えたのは棘皮動物であるが、神経孔も無いので可能性は 無さそうだ。植物の実ということも考えてみた。知る限りでは勿論、こんな実は無い。 たくさんの方に見せて意見を聞いたが誰もわかる人は現われなかった。

 同行したOさんのつてで、海外の化石コレクターにも画像を見てもらったが、白亜紀小型海棲爬虫類の歯、 サメの卵ケースなどの意見が得られたもののはっきりしない。最初は色々な意見が出て面白がっていたが、 正体がわからないとなるとだんだん気になってくる。ちょっとグロテスクなこともあってエイリアンの化石だとか、 未発見の化石だなどと言う人も出てきた。古生代のわけのわからない化石なら聞かれても「層孔虫じゃない?」 と片付けているが、これだけ特徴がはっきりしているとそうもいかない。(笑)
やはり専門家の意見をということで、ネットを通じて何人かの方達に画像を送ってみた。  

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